野生型マウスの腎臓および脳におけるイミプラミン、クロロキンおよびそれらの代謝物の迅速マッピングのためのAP-MALDIイメージング質量顕微鏡の応用
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野生型マウスの腎臓および脳におけるイミプラミン、クロロキンおよびそれらの代謝物の迅速マッピングのためのAP-MALDIイメージング質量顕微鏡の応用

要旨

質量分析イメージング(MSI)は、生体試料中の薬物やその代謝物を含む分析物の非標識可視化法としてよく知られている。

本研究では、脱離エレクトロスプレーイオン化(DESI)-MSI、マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)-MSI、および新たに開発した大気圧(AP)-MALDI-MSIであるiMScopeTM QTの3つの異なるMSIツールを用いて、C57BL/6雄性野生型マウスにおけるイミプラミン、クロロキンおよびそれらの代謝物の迅速マッピングを行った。

3つのMSIツールの中で、iMScope QTはより高速(最大32ピクセル/秒)で標的薬物を検出できることが確認された。

その結果、イミプラミンとその代謝物はマウスの腎皮質に有意に蓄積していたが、クロロキンとその代謝物は腎盂と腎髄質に高度に蓄積していた。

また、イミプラミンはマウスの視床、視床下部、中隔、後脳に高蓄積した。

しかし、クロロキンおよびその代謝物は、マウスの脳の側脳室、第4脳室および前庭に顕著な蓄積を示した。

本研究で得られたこれらの知見は、これらの薬剤の臨床的な特性、有効性、潜在的な副作用を理解する上で有用である。

また、本研究は、生体試料中の低分子薬物およびその代謝物の迅速なマッピングのためのiMScope QTの可能性を示した。

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