質量分析イメージング(MSI)は、試料中の分子成分の空間分布を可視化することができ、大量の質量分析データから分子分布が網羅的に得られる。本研究では、得られたデータの情報量に着目し、MSIデータを解析するための量としてシャノンエントロピーを用いた。
試料上の各ピクセルにおけるシャノンエントロピーを計算することにより、MSIデータからシャノンエントロピーの空間分布を得た。
我々は、マウスの腎臓のエントロピーヒートマップにおいて、低エントロピーの画素が2つの年齢(3ヶ月と31ヶ月)で異なる構造を持っていることを発見した。このような変化は、従来のイメージング技術では可視化できない。
さらに、情報量の多い分子を見つける方法を提案する。提案手法のデモンストレーションとして、低エントロピーピクセルを含む関心領域を設定し、その領域内のピークの変化を探索することで、2つの分子を同定した。
2024-03-04
2023-07-26
2023-07-20